製造業界における展示会実態調査2025

株式会社マーケライズは、製造業界の展示会に関する実態調査を2025年4月に実施いたしました。

今回で5回目の調査となった展示会に関するアンケートですが、今回は初めて「展示会の各社ブースでの工夫や会期後のフォロー方法」について調査を実施し、各社の工夫や取り組み内容を知ることができました。

各社の傾向として、ぜひ調査結果をご覧いただければと思います。

アンケート結果のダウンロードはこちらから

出展頻度と規模の実態:年1~3回の出展が主流、小規模ブース(1~3小間)が約8割

今回の調査結果では、2024年4月~2025年3月の1年間において対面展示会に出展した企業のうち、「2回」(19.3%)、「1回」(17.8%)、「3回」(12.9%)が上位を占め、出展回数は「年1~3回」に集中しています。特に「1~2回」出展が約37%と多く、製造業界において展示会は年数回の限られた機会として計画的に活用されている傾向が見られます。一方で、「6回以上」出展が17.3%と、比較的頻度高く出展している企業も一定数存在しています。また、「出展していない」企業も15.3%にのぼり、展示会出展自体を戦略的に取捨選択する企業も少なくありません。

ブースの広さに関しては、「2~3小間」(46.8%)と「1小間」(29.2%)の合計で76.0%を占めており、製造業の展示会では小規模~中規模ブースが主流であることが明らかになりました。限られたスペースの中で製品や技術をどう訴求するかが、出展の成否を分けるポイントとなっています。

展示現場の工夫とは:約8割が「デモ機」「製品サンプル」で来場者の関心を獲得

来場者の関心を引くための工夫について複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「デモ機・製品サンプルの展示」(77.2%)で、次いで「ブースレイアウトの工夫」(56.1%)、「営業担当の常駐」(52.0%)が上位に挙がりました。

この結果から、製造業の展示会においては製品やサンプル品の実物を見せ、体験してもらうアプローチや、対面での人の対応によるコミュニケーションが来場者の興味喚起につながっていることが見て取れます。また、「映像活用(48.5%)」や「技術担当の常駐(36.3%)」など、専門性と視覚的訴求の融合にも注力している様子です。

<展示会場ブースで、訪問者の関心を引くために行っている工夫(※複数選択可)>

約半数の企業が「1カ月以内」に来場者フォロー 営業主導の対応が主流

展示会来場者へのフォロー時期に関しては、「1週間~1カ月以内」(60.9%)、「1週間以内」(31.2%)となり、重複回答を除くと、1カ月以内に対応している企業は約半数(45.5%)であることがわかりました。

フォロー方法については、「営業がメール」(75.7%)、「営業が電話」(59.4%)、「営業が訪問」(57.4%)が上位を占めており、依然として人による直接的なアプローチが主流です。一方で、「定期的なメール配信(41.1%)」や「オンラインセミナー案内(9.9%)」といったデジタル施策との併用も進みつつあり、展示会集客後の継続的なフォローにも力を入れていることが伺える点は注目です。

<展示会(対面・オンライン含む)の来場者へのフォロー時期(※複数回答可)>

<展示会(対面・オンライン含む)の来場者へのフォロー方法(※複数回答可)>

自由記述に見る5つの展示会トレンド “点”から“線”へのシフトと多様化対応

自由記述の回答からは、今後の展示会活用に関する5つのトレンドが読み取れました。

●対面の価値再評価とROIへの意識 (ROI:投資対効果)
「サンプル・実機などの実物確認」「対話」の強みを再認識する声が多い一方で、「成果を生む仕組みづくり」への意識が高まっています。

●来場者の“目的志向化”
「なんとなく立ち寄る」層が減少し、「課題を持って訪れる」来場者が増加。事前設計された商談の重要性が増しています。

●展示会は“点”から“線”へ
展示会後のナーチャリング(育成)や案件化プロセスが重視され、「展示会は起点」という認識へのシフトが起きています。

●来場者の多様化と情報ニーズの細分化
アジア圏からの訪問者増加や業種の多様化により、多言語対応やターゲット明示が求められています。

●出展者・主催者双方に“アップデート”の必要性
出展社からは来場者情報の共有やマッチングの強化を求める声があり、同時に差別化・メッセージの明確化が問われています。

名刺獲得効率を高めるために:ブースサイズと出展頻度の関係性

ブースサイズで比較した、1回の展示会あたりの名刺獲得枚数

◆直近1年(2024年4月~2025年3月)の出展回数で比較した、1回の展示会あたりの名刺獲得枚数

「製造業界における展示会の実態についてのアンケート」は、今回で5回目の実施となりました。年を追うごとに展示会を取り巻く環境や企業の姿勢に変化が見られ、本調査を通じて、その「変化の兆し」がより明確になりつつあります。

まず注目すべきは、ブース規模と名刺獲得枚数における「効率性向上」の傾向です。1~3小間の出展が主流である一方、4小間以上の中・大規模ブースを持つ企業ほど名刺獲得枚数が多い傾向が見られました。これにより、ブースサイズの拡大が、名刺獲得効率を高める1つの要因であることが示唆されています。
また、年1~3回の出展を行う企業が多数を占める中、年6回以上の出展を行う企業も一定数存在しています。年4回以上出展している企業は名刺獲得枚数も比較的多いことから、出展頻度を増やすことで、より多くの見込み客を獲得できる可能性が示されています。今後は、ブースサイズと出展頻度の組み合わせを工夫し、集客効率を最大化するための出展戦略を検討することが求められます。

展示会の現場では「体験」や「対話」に重点を置いた施策が引き続き重視されており、デモ機の展示や営業・技術担当の常駐といった『人と製品による訴求』が来場者への関心喚起に効果的であることが明らかになりました。同時に、展示会後のフォロー対応では、営業主導のスピーディなアプローチが主流です。約半数の企業が会期後1カ月以内に対応しており、短期間での迅速な関係構築が、来場者を顧客化するための重要な要素として定着しつつあることが伺えます。

自由記述では、「対面の強み」や「来場者の目的志向の高まり」といった質的な変化のほか、「デジタル施策との融合」など、今後の展示会活用に対する課題意識と意欲が数多く寄せられました。出展者は単なる出展から一歩進み、いかに展示会前後の施策と連携させ、展示会を一連のマーケティング・営業活動の中で有効的に活用していくかが問われる時代となっています。

今回の調査を通じて、製造業における展示会活用は「惰性」から「戦略」へ、「現場任せ」から「全体設計」へと進化する過程にあるのではないかと感じました。

アンケート結果につきましては、下記ボタンよりダウンロードが可能です。ご参考にぜひ、ご覧いただければと思います。

【調査概要】

調査期間:2025年4月1日(火)~30日(水)

調査方法:インターネット調査

調査対象:製造業を主とする企業の営業・販促担当者

有効回答:202名

調査企画:株式会社マーケライズ

アンケート結果のダウンロードはこちらから


製造業界では、営業・販促活動の見直しが大きな課題となっています。MRCは、展示会の名刺・参加者リストを活用した効果的な見込み客の掘り起こしを実施して、検討段階にある有望見込み客の自動抽出を可能にしています。Webフォーム機能、WEBアクセス解析機能、ホームページからの問合せ情報をデータベース化、メールマーケティング機能も備え、営業・販促活動を効率化します。ツールと併せ、製造業の営業・販促を熟知したスタッフによる運用サポートにより、成果が出やすい仕組みを提供します。

● ホームページを最大限活用して、Webからの引合いをアップさせる

● 名刺・顧客リストをデータ化して、Push型のメールマーケティングを実施する

● 様々なニーズの顧客に合わせたコンテンツを用意して、ナーチャリングを実践する

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