ブース前集客で効果を発揮!集客ツールとしてのチラシの作り方
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展示会で自社ブースに集客するために私たちは、事前に案内状を送付したりブースレイアウトや展示方法を工夫したり、またノベルティを用意したりとさまざまな策を講じます。そして展示会当日は、その集客の最終手段としてブース前での声掛けを行います。特に知名度がそれほど高くない企業やブース小間が少ない出展の場合は、自社ブースを目指して来場する方が少なかったり、展示会場で目立つことが難しいことがあります。そのようなときは、ブース前の声掛けで積極的にその場で集客したいものです。
そこで活躍するのが手渡し用のチラシです。今回はブース前集客で使うチラシ作成のポイントについて解説します。
ブース前の声掛けの際に用いられるツールは、ノベルティかチラシです。ノベルティは、来場者の興味を引くツールとしては非常に有効です。しかし集客効果は高いものの見込み度の低い来場者も集客してしまうというデメリットがあります。一方チラシは、ノベルティほどの集客力は無いものの、原則「展示内容そのもの」を訴求して集客するために、見込み度の高い見込み客を集客することができます。
このような特徴をもつチラシとノベルティは、それぞれの強みを生かして活用することで集客効果が上がります。
チラシ作成のコツやポイントは次章で述べますが、チラシの内容を考える前に確認しておきたいことがあります。まず1点目は、出展目的やコンセプトです。そもそも何のために出展するのかを理解した上でチラシの内容を考えなければ、効果的なチラシの作成はできません。
2点目が展示会集客のターゲットです。どのような見込み客を対象に今回の展示会に出展したのかを理解しておく必要があります。ターゲット層が抱えていそうな事業課題を検証しておくとなお良いでしょう。
最後が、実際の出展内容/展示内容です。出展する製品を確認していないというようなことはまず無いと思いますが、展示やデモの方法、また掲示パネルなどの内容も把握しておきましょう。
展示会場で配るチラシは、展示会という独自の状況を勘案して作成しなければなりません。具体的には次のような点を十分に考慮する必要があります。
集客時のチラシは歩きながら手渡される場合も多いので、最初からじっくりと見られることはまずありません。歩きながらでも一瞬で理解できるような表現や内容になっていなければ、たとえ来場者にとって魅力的な内容であったとしても、それに気付いていただくことさえできません。
最も重要なのは「パッと見て何が言いたいのか分かる」ことです。方法は写真や図を用いて表現しても良いですし、キャッチコピーなどを用いても構いません。
いくら高機能の製品でも、それが実際にどういう風に役立つのか、どのような課題を解決してくれるのかが分からなければユーザーにとって魅力のある製品とは感じてもらえません。従って、訴求するポイントは「その製品を使うことによってもたらされるユーザーのベネフィット(利得)」でなければなりません。もちろん他の製品では提供できないベネフィットであれば訴求力も高くなります。
独自のベネフィットを提供する根拠として製品の性能を記述しておく必要はありますが、製品の性能自体は直接の訴求内容としてはインパクトが弱いことを認識しておきましょう。
特に多機能/高機能製品を展示する場合、多くのベネフィットや機能、またそれに付随する情報などを「書き」たくなります。展示者側の思いは分かりますが、情報量が多すぎると読み手は何が言いたいのかよく分からなくなります。訴求ポイントは思い切って1点のみに厳選するか、多くても2,3点に絞り込みましょう。訴求ポイントがどうしても絞り込めない場合は、何種類かに分けて作成することも検討しましょう。
チラシの構成はさまざまなパターンが考えられますが、盛り込んでおきたい要素としては以下のようなものがあります。
ひと目見て分かるチラシにするためには、メインのキャッチコピーやグラフィックによってインパクトのある形でユーザーベネフィットなどが表現されている必要があります。ここで来場者にしっかりと響かなければそのチラシは読まれることはありませんので最も重要な要素です。
どのような理由や根拠で上記のベネフィットがもたらされるのかを記載します。ここでは主に製品の性能や機能によってベネフィットがもたらされる旨を誰もが納得できる形で論理的に説明します。根拠は複数(数件程度)あった方が信憑性が増します。
ユーザー数や納入先、受賞経歴など、その製品や自社の権威付けができる情報を記載することで、製品への信頼感が増します。著名人の意見やユーザーボイスなども効果的です。
具体的な展示内容やブースの場所はもちろんのこと、可能であれば自社ブースを訪れた際のユーザーメリットも記載しておきましょう。ブース内でお渡しできるノベルティなどがあればそれを、無ければ「貴重な◯◯が実際に体験できます!」などのオファーでも結構です。一言でも添えておくことで効果が違います。
仮に自社や自社製品にフィットする来場者であっても、時間の都合などで当日自社ブースに立ち寄りできない場合もあります。そういった場合も含めて来場者の方が後でチラシを見直した場合に、しっかりと自社Webサイトへ誘導できるような要素を盛り込んでおく必要があります。展示会レポートをアップする予定ならばそのURLとアップするスケジュールを掲載したり、出展製品や関連する情報へ誘導したり、さらに資料請求に対するオファーなども記載しておくとより効果的でしょう。
製品の詳しい仕様や価格、販売方法/窓口、問い合わせ先などを記載します。