展示会後のお礼メールの目的
最初に、展示会後のお礼メールを送る目的について確認しておきましょう。
お礼メールを送る目的は、来場に対する感謝の意を伝えると共に自社ブースで紹介した製品やサービスを思い出してもらうことです。来場者がブースに訪れた際の印象を思い出してもらうことで、それをきっかけに具体的な商談につながるコミュニケーションにつなげていくことができるようになります。また、自社ブースで展示していた内容を伝えることで、スムーズなフォローアップができるというメリットもあります。
このようにお礼メールをきっかけとしてその後のフォローアップを続けることで、自社セミナーなどへ参加してもらうことなどもできるようになり、来場者の見込み度を引き上げることができます。
見込み度の高い来場者には個別のメールで対応する
お礼メールは来場者の見込み度に合わせて対応をする必要があります。
展示会で獲得した名刺のメールアドレスに対して一斉送信で御礼メールを送るのが一般的です。しかし見込み度の高い来場者に対しては一斉メールではなく、ブースでのコミュニケーションを元にした内容のメールを送ることでより高い反応が期待できます。
特に、すぐに商談に結びつきそうな来場者の名刺はブースでの接客後に仕分けしておき、展示会後すぐにアプローチすることが理想です。その場合はブースでの接客内容を名刺の裏にメモしておくことで、より具体的なニーズに沿った提案ができるでしょう。
お礼メールを送るタイミング
一般的な営業視点で判断すると、できるだけ早いタイミングで個別のフォローアップを行うのが効果的だと言えます。それではお礼メールはどのようなタイミングで送れば良いのでしょうか?
まず考慮しなければならないのは、リスト整備に要する期間です。自社内でデータ入力要員を容易して人海戦術で整えるのであれば比較的短期でリスト準備ができますが、展示会主催者が用意したデータを利用するのであれば、データが供給される時間を見越しておかなければなりません。主催者側で準備する場合は1週間程度以上掛かるのが一般的です。
これらを考慮すると、週後半に実施されることが多い展示会のお礼メール送付タイミングは、開催翌週前半から翌々週の前半の間が現実的な送付タイミングになります。週末を挟むタイミングが多いことからあまり早すぎても適さず、逆に2週間以上も開いてしまうと失礼になってしまうでしょう。
お礼メールに盛り込む内容
実際にお礼メールには以下のような内容を盛り込みます。
お礼の文言
まずは、「先日はお忙しい中、弊社展示ブースへお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。」のような内容で、来場に対する感謝の意を述べましょう。
展示内容や接客担当者の情報
展示会ではたくさんのブースがあるので、メールを受け取った来場者は1つひとつを覚えているわけではありません。従って、どのブースでどんな内容の展示をしていたのか、また接客した時の模様などを伝えることで展示会当日の自社ブースのことをリマインドします。
製品・サービスについての情報
次に自社製品についての情報を改めて伝えます。
また製品についてのWebページがあれば、そのURLを記載します。会場では他企業のチラシも大量に受け取っているので、すべての来場者が展示会場で受け取ったチラシを見返すわけではありません。そのためにも改めて出展製品の紹介ページを掲載しておくことが重要です。また、製品ページへのリンクを貼ることで実際にサイトを訪れた方を特定できたり、反応率を確かめることができたりするメリットもあります。
最後に
基本的なことですが、最後にメール送信者である担当者の署名と会社情報、連絡先を忘れずに記載しておきます。また、今後も情報提供などを継続的に行っていく旨をお伝えするなど、今後の布石を打っておくことも忘れずにしましょう。全体的にあまり情報を盛り込み過ぎると営業色が濃くなってしまいますので、あくまで「お礼メール」の主旨から離れないようにすることが大切です。
お礼メールは効果的なフォローアップへの入り口
展示会の来場者へのお礼メールは、展示会後のフォローアップを通じて商談化するための重要なステップです。お礼メールを送ってからと言ってすぐに商談につながるとは限りませんが、その後のナーチャリングで見込み度を高めていくことができます。
ぜひお礼メールをきっかけに継続してコミュニケーションを取れる関係を構築して、展示会の効果を高めていってください。