一石二鳥! セミナーで名刺交換してネットワークも広げよう
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セミナーは同じような事業課題を持つビジネスパーソンが集まる貴重な機会です。そのような場で名刺交換することができれば、さまざまなメリットが生まれます。今回はセミナーの場を利用して名刺交換する際の意味やポイントについて解説します。
まずは、セミナーの開催時や参加時に名刺交換することにはどのようなメリットがあるのか、主催者、参加者のそれぞれの視点で考えてみましょう。
セミナー主催者側から見た名刺交換のメリットには次のようなものがあります。
主催者の視点では、まず名刺交換することでセミナー参加者の詳細の情報を得ることができるというメリットがあります。セミナー申し込み時にはメールアドレスと氏名程度の最低限の情報登録しか行っていない場合も多く、その補完情報を得ることができます。見込み客の詳細の情報は、セミナー後のフォローアップの際には大いに役に立つ情報です。
名刺交換するタイミングはさまざまですが、事前に講演者と参加者が名刺交換することで、距離感を縮めて、場の緊張感を和らげることができます。加えて当日の参加目的や参加者の感じている課題などを把握することで、セミナーの内容をよりリアルな話にブラッシュアップできるかもしれません。
セミナー後や懇親会などでのタイミングで、名刺交換しながらセミナーの感想を直接聞いたり、セミナーの内容と関連付けて自然な形で自社製品などをアピールしたりすることができます。また、参加企業の状態や課題を直接お聞きすることで、今後どのように関係構築していけば良いのかのヒントを得ることもできます。
セミナー参加者側から見た名刺交換のメリットには次のようなものがあります。
講演者と名刺交換することで直接つながりを持つことができます。講演者が専門分野のスペシャリストであれば、この機会に関係を構築しておくことで今後さまざまなメリットを得られるかもしれません。とりあえず今はその必要性をそれほど強く感じない場合でも、名刺交換だけは行っておく意味はあるでしょう。
講演者との関係もそうですが、セミナー後の懇親会などにおいて参加者同士で名刺交換することで、同じような課題を持つ企業同士のネットワークを作ることができます。取引先以外の企業と接点を持てる機会はそれほど多くはありません。この際ですのでできるだけ広く接点を持つようにした方がお得です。セミナーへの参加は、ネットワークを広げるのが主な目的だとしているような方もおられるほどです。
上記でも何度か触れてはいますが、名刺交換するタイミングや条件をまとめると次のようになります。
セミナー開始前の時間を利用して、講師があえて参加者とコミュニケーションを取る時間を設けてその中で名刺交換します。上記のようにお互いの緊張をほぐし、親近感を持ってセミナーに臨むことができるというメリットもあります。また、講師を間に入れて参加者同士のコミュニケーションを取れる場合もありますので、そのような時は参加者同士の名刺交換も可能です。
セミナー終了後は、講師がフリー形式で質問に答える時間を設ける場合も多く、その際に名刺交換することができます。具体的な内容や込み入った事情を基に対話できる場合も多いので、しっかりとコミュニケーションすることもできます。開始前と同様状況によっては参加者同士の名刺交換も可能でしょう。
懇親会はいわばネットワークを広げるために主催者がわざわざ設ける時間です。主催者や講演者、参加者を問わず積極的に名刺交換してネットワークを広げましょう。立場などが分かるように大きめの名札を作成し各自が付けるようにしておくとコミュニケーションが取りやすくなります。
名刺交換は少人数のセミナーに限られるように思われるかもしれませんが、特に大規模のセミナーの場合でも名刺交換して構いません。しかしその際、場所や時間など他の参加者や会場などに迷惑のかからないような配慮が必要です。例えば複数回のセッションがある場合には、セミナー会場の外の待ち合いスペースなどに移動したり、多数の人が集まった場合には、交通整理するサポートスタッフをつけて混乱しないようにするなど、全体の進行を妨げないような配慮が望まれます。いずれにしても主催者側は、各セッションの間隔や会場のレンタル時間などどれだけ時間的に余裕があるかを把握しておき、滞りのないように進行させることを優先する必要があります。
セミナー開催後は、参加者に対してナーチャリングなどを目的とした継続的な関係づくりを目指すケースが多いと思いますが、名刺交換した方に対しては、状況によって別途個別にコミュニケーションを取ることも効果的です。直接案件化の可能性があまり高くなくても、こういった機会を元にして、さまざまな良い話が進むケースも少なくありません。
セミナーと名刺交換は一見あまり関係なさそうな印象を受けますが、セミナーという機会を通じてネットワークを広がることを期待する参加者も少なくありません。セミナー参加の価値を向上させるためも、無理のない範囲でそういった機会を積極的に設ける方が良いでしょう。