企画/運営から開催後のフォローアップ手法まで確実に成功に導くためのノウハウテクニック26選

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セミナーのコンテンツ化を目指せ! これだけは覚えたいセミナー動画撮影のコツ

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企業セミナーは、自社が持つ貴重なコンテンツの1つです。しかし、開催する際はテーマ設定から内容のプランニング、講師手配や会場設営、当日の運営まで大きな工数とコストがかかります。セミナーを録画し動画コンテンツ化しておけば、開催都度に必要な工数やコストが不要になるなどさまざまなメリットがあります。予算に余裕があれば専門業者へ外注できますが、必ずしもそのような状況だとは限りません。今回は自分たちでセミナーの動画を撮影する際に役立つTipsをご紹介します。

セミナー動画撮影の意味・メリット

まず初めに、セミナーを撮影し動画作成することの意味とメリットを確認しておきましょう。

何度でも再利用できる

動画の提供方法にもよりますが、企業側および閲覧するユーザー側双方にメリットがあります。提供企業側は、Webサイトで動画配信したり、イベントで流したりするなど、それほど手間とコストをかけずに多くの機会でセミナー内容を知らしめることが可能になります。また、実際のセミナーの後にそのセミナーサイトで抜粋版などを配信することで、当日来場されなかった方に対して改めて興味喚起することもできます。閲覧者側からは、時間などに拘束されず何度でも見ることで理解度を深めることができるというメリットがあります。

コンテンツとしての質を高めることができる

実際のセミナーでは、流暢に説明できなかったり資料がうまく投影できないなどの事態が発生するかもしれません。また、受講する位置などによっては音声が聞こえにくかったり資料が見えにくかったりするケースもありえます。動画にする際には、さまざまな編集を加えることができます。無駄な箇所削ってテンポ良く進めたり、分かりづらい箇所には字幕解説を加えて理解度を深めたりすることができます。資料や音声の見え方・聞こえ具合の調整もある程度可能です。これらの編集を加えることにより、セミナーのコンテンツとしての質全体を向上させることができます。

セミナーの撮影に必要な機材

セミナーの撮影にはまず機材が必要です。どのようなものが必要なのが具体的に見ていきましょう。

ビデオカメラ

業務用のビデオカメラもいいのですが、自分で撮影する場合はむしろ家庭用のビデオカメラの方が使い方等がわかりやすいので安心です。高画質を望むのであれば家庭用の中で高画質のものを選択しましょう。複数の視点を用意したりトラブルの発生などを考慮して原則2台(以上)用意しておきたいところです。

マイクロフォン

セミナー場合は「講演内容」が主なコンテンツですので、音声が聞き取りにくいセミナー動画はNG。クリアな音声で録音するために、別途マイクロフォンを用意しましょう。会場のスピーカーから聞こえる音は録音すると非常にこもって聞こえるので、理想は講師の口元に付ける無線ピンマイクを用意することです。また予備で通常の有線マイクも用意しておくとよいでしょう。

三脚

手持ちの撮影でも可能ですが、通常は手ブレ防止のために三脚で撮影します。安定感があるものが良いのですが重要なのは高さ。受講者の頭越しで撮影する場合も多いので、少なくとも150cm前後の高さのものを用意しましょう。

その他

その他にも電源関連では、予備バッテリーやACアダプター、延長コードなどを用意しておくと良いでしょう。予備SDカードを持っておくといざという時に安心です。また、養生テープがあればケーブル類をまとめて引っ掛からないように処置しておくことができ安心です。

よいコンテンツ仕上げるための動画撮影・編集のコツ

メインとサブの2つの視点のカメラを用意する

セミナー撮影の基本は、講師を追う「メインカメラ」と、全体を撮影する「サブカメラ」の2つの視点のカメラを用意することです。メインカメラにはカメラマンを1名付け、講師の動きを追いながら、その顔や表情がしっかりと収まるよう撮影します。必要に応じて投影資料なども適宜収めます。サブカメラは三脚固定で、投影資料や講師などの全体が収まるように撮影します。その際着席している受講者の頭部などが写り込まないよう注意します。さらにできれば投影資料やホワイトボードなどの資料類を撮影する専用のカメラを用意しておくと良いでしょう。撮影後はメインカメラの映像を軸に、サブカラメラや資料用カメラの映像を補足的に交えて編集します。

メインカメラは動きを追いやすさ、サブカメラは安定した画質が勝負

メインカメラは動きを追う必要がありますので、カメラの性能よりも操作感の良い三脚を選択する方が重要です。反対にサブカメラは比較的広範囲を固定画面で撮影するので、スライドや講師の細かな動きが確認できるよう、解像度の高いカメラを用意しましょう。一眼カメラと単焦点レンズなどの組み合わせなどが良いと言われています。また、サブカメラはピントを固定させるために、マニュアルフォーカスでピントを合わせておきます。

照明を落とした時の講師用の明かりを用意する

投影資料を見やすくするために会場の照明を暗くする場合があります。その際そのままでは講師の顔が映らなくなってしまうので、講師の手元にLEDライトなどを用意しておくとほんのりと顔なども浮かび上がるので、映像的に見やすくなります。

テンポがよく分かりやすい動画に仕上げる

撮影後の編集についても何点かポイントをお伝えしておきます。音声の重要性については先程も申し上げましたが、編集時もしっかりと聞き取りやすい音声に仕上げます。また、可能であればポイントだけでも字幕を付けると視聴者はより理解しやすくなります。また、無駄な部分はできるだけカットして、重要な箇所をテンポよく並べるようにします。動画の場合は、途中で見るのをやめられる場合も多いので「簡潔で分かりやすい」展開を目指しましょう。

その他のポイント

その他、細かな点ですが下記のようなポイントがあります。

  • バッテリー切れを防ぐため、原則カメラは電源につなぎっ放しにしておく
  • 会場の下見をして、講師の位置や撮影場所、コンセントの位置などを確認しておく

まとめ

  • セミナー動画を作成することには、再利用可能であったりコンテンツとしての質を高めたりするメリットがある
  • セミナーの撮影には、ビデオカメラはもちろん三脚やマイクロフォンの機材に加え、延長コードなどを用意する。
  • 撮影は講師の動きを追うカメラと会場全体を固定画面で撮影するカメラの2台を用意するとよい
  • 照明を落とした際の明かり対策も施しておく
  • テンポの良さと分かりやすさを重視して編集する

セミナーを撮影しても後でどのように活用してよいか分からない、と考えらる方もおられるかもしれません。しかし、後から「動画配信したい」と思っても改めて作成するのが難しいことも多いものです。実際にとりあえず録画しておいて、後日役に立ったというようなケースもありますので、特にあまり頻繁には開催できないような内容のセミナーは、できるだけ撮影して残しておきましょう。

[動画撮影] セミナーのコンテンツ化を目指せ! これだけは覚えたいセミナー動画撮影のコツ

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