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「通す」ためのセミナー企画書作成のツボ

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「セミナーやるから準備を始めよう!」 何事も早めに準備を始めるに越したことはありませ。しかし、その前に一度しっかりと内容を固めた上で関係者や関係各所にコンセンサスを得て、さらに予算を確保しなければ正式な業務として始めることはできません。そのために必要となるのがセミナー用の「企画書」です。今回は、コンセンサスや予算確保をできるだけスムーズに進めるためのセミナー向け企画書の書き方について解説します。

セミナー企画書を作成する意味

自社のブランディングや自社製品の販売促進のためのセミナーを開催する際には、事前に企画書を作成するのが一般的です。セミナー企画書は、上司や部門責任者、また役員など向けに実施可否および経費支出の決裁をもらうために作成されるケースが多くあります。

セミナー企画書を作成することは、決裁目的の他にも、セミナー開催の目的を明示したり、その効果を客観的に検証したりできるというメリットもあります。さらに関係者間で目的や内容、実施方法などに関する共通認識を得ることができるのも、企画書作成のメリットと言えるでしょう。さらに、しっかりと現状を把握し企画書上に記載しておくことで、実施後の効果検証の際の元情報として活用することができます。

このような目的で使用されるセミナー企画書を作成する際に注意しなければならないのは、「客観的な視点に基づいて作成されているか」という点です。もちろん企画書ですので、セミナーを開催したいという思いが込められるのは当然ですが、だからといってビジネス的な視点を失ってしまえば本末転倒です。

コンセプト的な部分はある程度思い入れを込めて作成しても良いのですが、リスクや機会などの状況把握・分析や、効果予測などに関しては、冷静な視点が必要です。そこで間違ってしまえば、実施後に期待した効果を得ることは難しく、投資対効果を測ることもできません。さらに、せっかく決裁を通すために作成したはずの企画書であるにもかかわらず、客観性を失うことで決裁者の不評を買うことにもなりかねません。

セミナー企画書を作成する目的をまとめると以下のようになります。

  • セミナー開催の目的を明らかにする
  • セミナーによる効果を客観的に検証する
  • 予算を確保する、決裁依頼する
  • セミナーの目的や内容、実施方法などに関して関係者間で共通認識を得る
  • 実施後の効果検証時の元情報として使用する

これらを意識して作成することで、目的に沿った良い企画書を作成することができます。

セミナー企画書に必要な項目とそれぞれの留意点

それではセミナー企画書にどのような項目を記載しておけばよいのか、それぞれの留意点を併せて見ておきましょう。

目的

前述のとおり、この目的が最も重要な項目です。何のために開催するのかを明確に表現しておきましょう。可能であればある程度の成果目標や達成したいことなども併記しておくとより良いでしょう。

ターゲット

目的と併せて重要なのがセミナーを聴講していただくターゲットです。誰に来てほしいのか、どんな方をお呼びするのかを記載しておきます。ターゲットが不明確である場合は、セミナーの趣旨や企画自体をもう1度見直すことが必要かもしれません。

セミナータイトル

タイトルによってセミナーの印象が大きく変わります。「タイトル未定」ではイメージを持つことが難しく、印象も良くありません。最終決定できない場合であっても仮タイトルを付けておくほうがよいでしょう。

内容

企画書作成段階でどこまで内容が確定しているかは状況にもよりますが、最低限セミナーの骨子程度は決まっているはずです。粒度は多少荒くても大丈夫ですので、決定している範囲で内容を記載しておきます。複数のセッションを想定している場合は、その構成も含めて記載しておくと良いでしょう。

講師

具体的な個人が特定されている場合は実名で記載。個人名まで決まっていない場合は、立場や所属、肩書などを記載しておきます。特に外部講師の場合は、相手の承諾をすでに得ているのか、交渉中または交渉前なのかなどの状態も明記しておきましょう。

日程

開催予定または開催すべき日程を記載しておきます。なぜその日程で開催するのが良いのかの理由も併せて説明しておくとベストでしょう。

会場

会場により条件や環境などは千差万別で、セミナー会場選びは、一般的に考えられるよりも重要です。企画段階で会場を最終決定することはまれですが、どのような会場で開催するのか、さまざまな会場の情報を収集し、この段階である程度具体的な候補場所の絞り込みをした上で記載しておくのが良いでしょう。

予算

外部講師費や会場費、機材レンタル費など内訳別に予算を記載します。内容によって差が出る場合は、その内容やパターン別に予算表を作成しておくのが良いでしょう。

企画書は自分の「思い」だけでは作らずに、客観的な視点や第三者視点で作成しましょう。素案段階などで、実際に第三者(直接関連しない別部署の担当者など)にチェックしてもらうのも効果的です。

[企画書] 「通す」ためのセミナー企画書作成のツボ

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