企画/運営から開催後のフォローアップ手法まで確実に成功に導くためのノウハウテクニック26選

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目的

そのセミナーは何のため? 目的別の最適なセミナー開催方法を知る

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セミナーの目的に沿った最適な内容・方法で開催することがセミナー成功の秘訣。今回はセミナーの目的別にその開催時のポイントを考えてみましょう。

セミナーの開催の目的を明確することの重要性

営業系やマーケティング系、ITや人事関連など、さまざまなジャンルで多彩なテーマの企業セミナーが実施されています。企業が開催するセミナーには大きく分けて2種類あります。セミナーの開催およびそこで提供されるノウハウや知識・情報自体をビジネスにしているケースと、自社のブランド力や販売力などを向上させるためにセミナーを開催するケースです。

ブランド力や販売力向上のためのセミナーの場合でも漫然と開催していたのでは、具体的な成果を上げるのは難しいでしょう。効果的なセミナー開催のためには、テーマやその内容を考える前に、「何のためのセミナーか?」の目的を明確にする必要があります。

セミナー開催の目的の種類と目的別のポイント

セミナー開催の目的には主に次のようなものがあります。

  • 新規リード(見込み客)の獲得
  • リードの醸成(ナーチャリング)
  • 既存顧客の満足度向上、取引拡大
  • 新製品/サービスの認知度、知名度向上

それぞれ目的別にどのような内容や方法が適しているのかを見ていきましょう。

新規リード(見込み客)の獲得

効率良く新規リードを獲得するためには、自社の顧客になりうる層をセグメントしながらも、自社を直接知らないターゲットに対しても広く興味を引く内容のセミナーを実施する必要があります。従って、例えば業界や関連する分野の専門家や著名人、大学教授、有名企業などを講師として招聘し、業界共通の課題や知識、最新トレンドや先進企業の取り組みなどを紹介するセミナーなどが効果的です。実際にはそのような形式のセミナーは多く開催されています。

適切なセミナーの規模は、製品や業界特性、自社の状況によってさまざまですが、多ければ数百規模のリードを一気に獲得できる可能性があります。講師費用が高くなりがちで、しかも規模が大きくなると会場代もかさむため、その分費用対効果に関するリスクが増すことも配慮しておく必要があります。

リードの醸成(ナーチャリング)

リードナーチャリングを目的とするセミナーでは、自社製品などがどのようなベネフィットを提供できるか、またいかに効率的に課題解決できるかなどの具体的な内容が中心になります。さらに競合他社製品などとの差別化要因や導入時の条件なども併せて情報提供しておくと、参加者はより導入の判断がしやすくなるでしょう。

しかし、あまり自社製品等の訴求一辺倒になりすぎると、参加者は興ざめしてしまいます。代替案や自社製品の課題なども提示したり、自社製品を補完することでより効率的に顧客課題を解決できるような他社製品を紹介したりするなど、あくまでリードが持つ課題をできるだけスムーズに解決できるような最適解を提示する内容に仕上げておくことが必要です。

また、セミナーの内容に共感いただいた方や確認点がある方などと個別の接点を設けるために、相談会や懇親会などを設定しておくと一気に話しが進む可能性があります。

既存顧客の満足度向上/取引拡大

既存顧客向けには、自社製品等をさらに有効活用していただくことで満足度の向上や今後の取引拡大を目指します。具体的には、製品等の導入・活用事例や成功事例、活用する上でのポイントや課題の共有が有効です。ここでも自社製品等の機能のアピールなどよりも、顧客企業の課題をいかに解決するか、またはどのように解決できるかを中心に内容を組み立てたほうが逆に取引拡大につながる可能性が高まります。実際に導入先顧客企業に登壇していただいて直接話しをお聞きするのも非常に効果的です。

自社製品の特性などにもよりますが、比較的小規模で参加企業に合わせて、例えば開催場所や講演内容を変更したりするなどの工夫を施し、臨機応変に開催することができれば、より多くの顧客企業の満足度向上につながります。

製品/サービスの認知度、知名度向上

新製品や新サービスの情報は、現在の自社との取引状況に関わらず見込み企業から顧客企業まで広く知ってもらいたいところです。従って、セミナーに誘致する対象はあまり限定せずに、できるだけ広範囲に告知するほうが良いでしょう。

セミナーの規模感についていえば、機能説明やベネフィット紹介だけなら広い会場で大規模なセミナーを実施したほうが効率的です。しかし、それだけでは新製品などの良さを実感してもらうことが難しいケースがあります。そういった場合は、比較的小規模で、デモやハンズオンなどを交えた体験型のセミナーが有効です。また小規模セミナーの場合は、その場で参加者の反応を見たり、直接商談したりすることも可能になり、新製品をきっかけとした新たな商談が生まれやすくなります。

[目的] そのセミナーは何のため? 目的別の最適なセミナー開催方法を知る

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