セミナー参加者も期待! 正しく盛り上がる「懇親会」開催の方法
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参加者の方はみなそれぞれ目的を持ってセミナーに参加されますが、懇親会への参加もその目的の1つ。主催者側にもさまざまなメリットがある懇親会について、参加者全員にしっかりとメリットを感じてもらえるためのノウハウをご紹介します。
セミナーを企画・開催する際に懇親会を設けるかどうか迷う場合も少なくありません。懇親会には相当の追加コストが必要になります。従って必要コストを上回るメリットがあるかどうか、その費用対効果が主な判断基準となるでしょう。その判断材料となるよう、まず懇親会にはどのようなメリットがあるのかを確認しましょう。
参加者の悩みなどはアンケートである程度確認することはできますが、やはり直接話をした方がより踏み込んだ話しを聴くことができるのではないでしょうか。ここでお聴きした悩みや本音は、セミナー内容のブラッシュアップや事後フォローの精度向上などに役立ちます。
セミナーセッションは必ずしも十分な時間があるとは限りません。加えて専門的な内容である場合も多いため、すべてのケースを語り尽くせない場合も多く発生します。そのような場合には懇親会の場を使って、参加者の話しを聞きながら具体的なケースにあてはめた詳しい内容などを補足することができます。逆に参加者の方はそのような話しを期待して懇親会に参加するケースもあります。
参加者の情報は事前に概ね把握してはいるものですが、それでも実際にお話ししてみないとどのような方なのかは分かりません。意外な経歴や能力、また人脈などをお持ちの方もおられますので、主催者側としてもさまざまな方と人的なネットワークを広げる機会になります。もちろん参加者と親密になることで今後のフォローもやりやすくなるでしょう。
講師が著名人や業界でのスペシャリストなどの場合、特に直接つながりを持ちたいと希望するケースが多くなります。また例えば講師が主催者企業の社員であっても、セッションの内容次第では多くの方が講師との直接の接点を求められるでしょう。
主催者側のメリットとしてもありましたが、参加者側から考えてもセッションで聞けなかったより詳しい内容や具体的な内容などを聞くことができるのがメリットです。
講師や主催者、また参加者同士でネットワークを広げることができます。中にはネットワークを広げることを主な目的としてセミナーに参加される方もおられます。
懇親会の開催方法や場所にはいくつかの選択肢があります。どのような選択肢があり、それぞれどのようなメリット/デメリットがあるのかを確認していきましょう。
懇親会は通常「セミナー会場近くのレストラン等」、「セミナーで使用した会場」、または「セミナー会場と同じビル内の別会場」などで行われます。それぞれのメリット/デメリットは次のようになります。
実際に使用する施設にもよりますが、一般的には料理やサービスなどの品質が高いのが一番のメリットです。また雰囲気などもそれなりに良いところが多いでしょう。主催者側のイメージにも良い印象を与えるでしょう。デメリットとしては、比較的コストが高かったり、セミナー会場からの移動が発生したりすること、またレイアウトの自由度が低いことなどが挙げられます。
移動が発生しないことが大きなメリットで、参加者も気軽に懇親会参加を検討してくれるでしょう。レイアウトが自由に決められるのもメリットです。反対に、比較的殺風景になりがちなこと、用意までの時間、参加者全員が別の場所に待機する必要があることなどがネックになります。料理等は通常ケータリングサービスを使うことになります。もちろん会場側が飲食等を許可しているかどうかの確認が必要になりますので事前に会場に相談しましょう。
上記の2パターンの折衷的なやり方ですが、そつなく現実的な方法です。レストラン等を利用する時のような大きな移動が発生せず、事前に準備できるので同会場で実施する場合のような準備時間も発生しません。準備に時間をかけることができるので、雰囲気づくりもある程度可能です。コストも上記の2パターンの中間になります。
予算は1人3,000~5,000円程度が一般的な相場です。来場者層にもよりますが概ねこの価格帯で内容を含めて会場やケータリングサービスと調整・協議します。また、会計を簡単にするためにできるだけ切りの良い1,000円単位にしておくと良いでしょう。
人の流れを自由にするために懇親会は立食形式が基本。レイアウトは会場と相談して決めることになりますが、中央に料理を置きその周りにテーブル配置するのが一般的です。テーブルの周りに椅子を置いたり、料理を壁際に置いたりすると人の流れが悪くなります。
懇親会は2時間程度が適切です。講師や主催者からの挨拶で始め、参加者がそれほど多くなければ各自簡単な自己紹介をしてもらう方が良いでしょう。お互いの立場などが分かるので、参加者同士で声を掛けやすくなります。その後は原則フリートークとしますが、自由に途中退席できるような雰囲気にしておいた方が参加者の気兼ねが少なくなります。最後は講師や主催者の挨拶で締めます。
最後に懇親会当日の注意点を何点か記載しておきます。まず、主催者側の講師やスタッフの飲酒はほどほどにし、しっかり周りに気配りができる程度にしておきます。懇親会の模様を撮影する場合は、事前に参加者に許可を必ず取ります。また、懇親会費用を当日回収する場合は、講師が直接受け取るのではなく必ず別のスタッフが受け取るようにしましょう。講師が直接金銭を受け取っていると、講師に対するロイヤルティが下がってしまう場合があります。
懇親会にはさまざまなメリットがありますが、セミナーの内容や想定される参加者層、セミナーの目的などによって開催するか否か、またどのような場所や雰囲気で開催するかなどを判断する必要があります。