多ければよいとは限らない? セミナーの適正集客人数を知る
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「セミナーにより多くの参加者を集めるのにはどうしたら良いのだろうか?」「セミナー開催のために会場を借りたいが、どこか安くて大きな場所はないか?」などの悩みをお持ちの方も多いかもしれません。しかし本当にそのセミナーにそれほど多くのの人数を集めなければならないのでしょうか? 大人数を集めるとなると、例えば、集客力のある講師を招聘したり、大規模な集客施策を打ったり、また大きな会場を用意したりするなど企画段階から準備、運営、アフターフォローまで、多くの工数とコストが必要になります。今回は、セミナーを実施する目的によってそれぞれに適した集客規模を考えてみます。
小規模セミナーあるいは大規模セミナーにはそれぞれ下記のようなメリットとデメリットがあります。
上記のようなメリット・デメリットは、その他の条件などによって変化する場合もありますが、それらのメリット・デメリットを踏まえてさまざまなセミナーの目的ごとにどのよう規模が適しているのかを考えてみましょう。
この場合は製品の特性によってマーケティングや営業のやり方や考え方が異なってきます。比較的一般的な製品(例えばオフィスで使う事務機器や汎用的な部品など)であれば、一気に大規模セミナーで多くの見込み客を獲得したほうが、少しずつ何度も集客するよりも効率的です。最初に一気に見込み客を増やしその後で徐々に絞り込んでいくやり方が成果が出やすいでしょう。しかし専門的でそもそもの対象ユーザーが限定される製品の場合は、集客段階から対象者を絞り込んだほうが費用対効果が高くなります。また、「一人あたりの新規客獲得コスト」に着目して規模やコスト感を判断するのも有効です。
ナーチャリングにはさまざまな方法が存在しますので、それにフィットした規模を選択すべきです。例えば見込み客の何らかの役に立つ知識や有用な情報を提供して、自社への信頼やロイヤルティを上げるのであれば、できるだけ大規模のセミナーで一気に情報提供したほうが効率が良いでしょう。ただしそもそもの対象の見込み客数やこれまでの自社との関係構築度合いによって参加人数が大きく異なりますので、シミュレーションなどにより参加見込み人数を割り出す必要があります。
また、自社製品の活用方法など個別の状況確認や対応が必要な内容の場合は、例えば小さい規模で参加者のお話を伺いながら臨機応変に進めていった方が満足度が高くなります。
セミナーを利用して製品やサービスの販売または商談に結びつけようとする場合は、ある程度見込み度合いの高い方を対象に、小規模のセミナーを行うほうが良いでしょう。上記のメリット/デメリットの比較で記載したとおり参加者との親密なコミュニケーションが可能で、場合によりその場で商談化することもできるからです。また、開催後の細かなフォローも比較的楽に行なえます。販売や商談を目的とする場合は、大規模なものを一度限り実施するよりも、小規模セミナーを何度も実施する方が効果的です。
自社製品/サービスをより有効に活用していただくことで、顧客と自社の双方の目標達成を目指すカスタマーサクセスにおいても、ナーチャリングと同様に一般的な活用事例や成功事例を紹介するケースや、ケースバイケースの課題解決方法を模索したりするケースがあります。また取引額規模に従って手厚くサポートしたり、効率を重視してサポートするケースなどさまざまな条件があります。状況に従って最適な規模を判断するのがよいでしょう。
セミナーの運営効率を考えると、例えば年に1,2回程度新規見込み客獲得のための大規模セミナーを開催し、四半期ごとにナーチャリング向けの中規模セミナー、月ごとに契約を目的とした小規模セミナーを開催するなど開催スパンと共にプランニングするとマーケティング施策全体の整合性を取りやすく、投資計画も立てやすくなります。